第三十八回。【四の五の2】ヘッドホーンのリケーブルの自作に失敗しちゃった。餅は餅屋で桶屋が儲かった

第三十八回。【四の五の2】ヘッドホーンのリケーブルの自作に失敗しちゃった。餅は餅屋で桶屋が儲かった

「四の五の」シリーズ。大字で四は 肆 、五は伍。 と言う字は「かってきまま」という意味。ぐだぐだ、四の五の言うフリートークの第二回目です。今回は‵餅は餅屋で桶屋が儲かる'という言いがかり甚だしい話。

風が吹けば桶屋が儲かる
日本語のことわざで、ある事象の発生により、一見すると全く関係がないと思われる場所・物事に影響が及ぶことの喩えである。

1.ちょっといいことがあった。→もっといい音で聞こう。→ハイレゾ購入。

実は少し前、ちょっといいことがありました。その時に流し聞きしていたスポティファイから流れていたのが、Sisiter Sledgeの「Thinking Of You」。ナイル・ロジャースのカッティングギターが気分をより高揚させてくれました。

ああ、もっといい音で聞きたいなとハイレゾでさっきの曲が収録されている「We Are Family」をe-ONKYOからダウンロード購入。1781円。ドラムのシンバル音、ボンゴの弾ける音、ボーカルのかすれ声、ヘッドフォーンの中でまさに演奏しているかのように聞こえて超ハッピー。

e-onkyoでハイレゾを購入

2.もっともっとでリケーブルの自作を画策。→コードとミニプラグを購入。

より調子づいて、昔どこぞやで聞いた‵より高音質で聞く方法'ヘッドフォーンのリケーブルを思い立ってしまったんです。昔どこぞやで聞いてその時にやらなかったのは、費用対効果を疑い思いとどまったのだと思います。

今回は思いとどまることができなかった。超ハッピーになっていましたから。

リケーブルをすることになったヘッドフォーンと部材たち

使用しているヘッドフォーンと買い揃えてしまった部材たち。予備知識もなくケーブルBELDEN88760・ミニプラグKS3PPC-AU・L型ミニプラグNTP3RC-Bでおおよそ2000円。わたしのちょっといいことが、あっちとこっちでECサイトにお金を落としました。

3.完成→片音だけ、それも微音。

はんだ付けに手こずりながら完成!

リケーブル完成

ヘッドフォンに自作ケーブルを取りつけ、期待に胸をふくらませながら電源オン。あれ?音が小さい。それも片側からしか聞こえません。ジャックを抜き差ししても、ボリュームを上げ下げしても変わりません。ここでリケーブルの自作に失敗したことに気づきました。

餅は餅屋。
餅は餅屋のついたものがいちばんうまい。その道のことはやはり専門家が一番であるというたとえ。餅屋は餅屋。

4.原因を考える→はんだ付けしか考えられない。

リケーブルを自作するのに行った作業は「はんだ付け」ただひとつです。ゆえに原因は他に考えようがありません。いや、ちょっと待てよ。パーツが一つ残っていました。

作業終了後に残ってしまったパーツ

これは、L字ミニプラグを組み立てる際に破損させたパーツです。L字の黒い外装の内側、配線を保護するためにはんだ固定部分に被せる保護パーツです。うまく被らず途中で壊れてしまいました。しかしその代わり、ビニールテープで固定保護しましたから、これが原因とは思えません。

やはり、はんだ付けのまずさが原因でしょう。実は行っている時に「はんだどうしがくっついちゃって大丈夫なのかな?まぁ大丈夫だろう」と思っていたのです。

5.こんなに狭いところに分けてはんだが付けられる訳がない。→問題なし。

リケーブルの自作を考えた時には「はんだ付け」がやっかいになることなど微塵も思っていませんでした。‵普通のはんだ付けだろ'程度です。

ジャックの配線取り付け部分

しかし実物を目にして「こんな狭いところに3本はんだ付けするの?」と心境が変わります。実際にやってみると。

3本をはんだ付けした結果

となりどうしのはんだがどうしてもくっついてしまうのです。しかし、この時点でも大丈夫だと思っていたのです。「こんな狭いところに分けてはんだをつけられる訳がない。こうなっても大丈夫な仕様に違いない。」この変な確信が結局ダメだったのでしょうね。

6.対処方法を調べてみる。→道具が違い過ぎる。

コードは切り直せば使えるかもしれませんが、はんだまみれになったプラグ2ヶは使い直しは難しいでしょう。この時点で、消沈。しかし、今後のためにも対処方法は調べておこうと思いました。

向かって左が実際に使用した工作用のはんだごて。右が先の細いはんだごて。

左側が実際に使用したはんだごて。HAKKO製「模型工作から家庭電気用品のはんだ付け」という商品。こて先はそこそこ太さがあります。そのため、しょうがないよねと思いこみました。調べると同じHAKKO製でこて先がだいぶ細いものがあります。右側の画像です。

便利な作業台もありました

そしてミニプラグを立たせるために使ったのが、見てのとおりラジオペンチ。グラグラするのを抑えながら頑張りました。そして右の画像。アマゾンでこんなものが売っていました。ストレート社「はんだごて サポートスタンド クリップルーペ付き」

今回の失敗の原因は、少なくとも先の細いはんだごてを使用しなかったことだと思います。リケーブルを自作するような人たちはこういう道具を使うのでしょうね。おそらくそういう方々の中では常識なのでしょう。わたしは考えもしませんでした。ほんとうに餅は餅屋です。

今は消沈の最中で、すぐに再トライするかは分かりません。しかし、今回のことでまた知識が増えたと思えば、よい勉強代だったと思うようにします。