第二十五回。【1枚から作る立体ポスター】秋刀魚は目黒に限る。

第二十五回。【1枚から作る立体ポスター】秋刀魚は目黒に限る。

ずいぶん昔にyoutubeに投稿した動画を紙芝居風にして、あらためてこのブログに投稿した。
第十八回。【1枚から作る立体ポスター】ドライペットになりたかった昔

当時の資料を整理していると、いろいろとおかしなものが出てきた。ここにさんまを題材にした立体ポスターの画像がある。さんまをスーパーで買ってきて、形状データーを取り型を作ったんだ。手間をかけたようだが、結局、youtubeへの投稿は見送られたようだ。つまりボツ。

今日はこの手間ひまを表に出してやろう。【1枚から作る立体ポスター】秋刀魚は目黒に限る編

愛用の3Dスキャナー機。3DSENSE。5万円で買える入門機。精度としてはある意味、大雑把。しかし、価格以上の働きをしてくれた。

さんまの話をする前に、この機械を紹介しておこうと思う。3D Systems社の 「 Sense3D」。 ずいぶん昔に購入したものだが、当時で5万円もしなかったと思う。精度は値段なりなのだが、3Dデーターの取得ということを身近にしてくれたスキャナー器である。さんまにもこれを使った。

当時‵ 費用を抑えてに立体ポスターを作る ’ という課題のもと【1枚から作る立体ポスター】をおこなっていた。モノによっては成形屋だからこそできたこともある。一般個人の方からすれば「そんなこと簡単にはできないよ」ということもあるにちがいない。そこはご容赦いただきたい。

人の手による原型を作らず、本物のサンマから形状データーを取ってしまおうと考えた。そのためスーパーでサンマを買ってきた。

なぜ、さんまの立体ポスターを作ろうとしたのか?残念ながら思い出せない。おそらくさんまが美味しい時期だったからではないだろうか?または、どうせなら実際にあるイベントを想定して作ろうと思ったのかもしれない。目黒のさんま祭りは実在する。

型場に依頼をしてさんまの木型原型をつくれば、そこそこの費用がかかる。それでは趣旨が違ってしまうから、元より実物から形状データーを取るつもりで作業を始めた。近くのスーパーからさんまを2尾買ってくる。そしてスキャニング。

実物のさんまを3Dスキャンし形状データーを取る。

この大雑把感。これが5万円のスキャナーの実力。高級自動車が買えるほどの高価なスキャナー器がある。そういう器具を使えば、うろこの一枚一枚も形状が取れたと思う。しかし大事なことは、身近にあって、すぐにやろうと思えることだった。

実物のさんまから取った3Dデーターを使って切削加工をおこなった。

取れた3D形状データーを使って、合成木を切削してみる。しっかり、魚に見える。これで十分。あとは紙のポスターの表現にまかせれば良し。この後、成形。さて、材料は何を使おう?

さんまの型を銀蒸着の材料で成形してみた。

材料は銀蒸着。この材料は今では手に入りづらい。うちは縁起物の仕事を長くやってきた。この材料は昔、金銀の大国・恵比寿さんを作っていた時の残りもの。昨今よく使われる、金銀のフィルムを貼る材料とは発色が比べ物にならないほどいい。どんどん魚ぽっくなってきた。

用意したポスターにさんまの成形品を裏からはめこんで、「さんま祭り風ポスター」の完成

ポスター本体の製作過程は、はしょった。おそらく一日の仕事が終わった後で、事務所でニヤニヤしながら作っていたのだろう。光景が目に浮かぶ。こういうものを作っている時は本当に楽しい。

もちろん、ポスターの印刷は事務所にあった家庭用のプリンターで出力。さんまを入れるべき部分を切り抜いて、裏から銀蒸着のさんまをはめ込む。どう?「さんま祭り風」立体ポスター。1枚だけ作った立体ポスター。でも気に入らなかったのだろうね、ボツだもの。