第三十六回。【パッケージ解体】デオナチュレ 「足指さらさらクリーム」W型シェルパッケージ初登場。そのしっかりとした脚をみよ。
【パッケージ解体】シリーズ。初めてパッケージを製作する。どういうものを揃えて、どういう仕様にしたらよいか分からない。ならば、パッケージの先人のまねをしてみることを勧める。もちろん、まねて良いこと悪いことは存在する。しかし、先人がこのパッケージをどういう意図で設計し作製したのかを理解することはとても有意義なことだと思う。そんな気持ちをこめて始めたこの【パッケージ解体】シリーズ。
11回目のパッケージ解体でこう書いた。
残すは部品トレイかW型のシェルパックか。W型のシェル?実はこんな名称はないと思う。展開した時にWの文字に見えるため勝手に命名している。
そう、これまで店頭で見ることのできる真空成形品はひと通り見てきた。残すはクラムシェルの派生形状、W型のクラムシェルパッケージなのだ。
大手生活雑貨店に何店舗かを行ってみた。店内をぶらついてみて分かったのだが、今回取り上げる「W型シェルパッケージ」を置いてあるお店の少ないこと。もとい、W型シェルパケージを使っている商品が本当に無かった。たまたまだったのか。
見つけ出した今回の、製品にパッケージ。
・シービック発売 「デオナチュレ 足指さらさらクリーム」
商品名はDN薬用クリームFcと別にある。この季節にはタイムリーな商品かもしれない。
デオナチュレとは。
「デオナチュレ」は、抗菌効果と汗を抑える効果のある天然アルム石に着目した有効成分「焼ミョウバン※」を配合した、「直(ジカ)ヌリ」タイプの制汗デオドラントシリーズです。
有効成分が肌に密着し、汗とニオイを元から防ぎます。ワキ・足・ボディの悩みに合わせて選べる デオナチュレ シリーズで汗・ニオイを気にせず、1日を快適に過ごせます。足指さらさらクリームの特徴。
・有効成分「焼ミョウバン」がニオイを元から防ぎ、汗を抑える。
・微粒子化した「焼ミョウバン」が肌に密着。
・ベタつき防止成分※配合でさらさら快適。
W型のシェルパッケージは、これだけのしっかりとした脚と広い底面を持つ。
一般的なクラムシェルパッケージと比べると、W型のシェルパッケージはより安定して自立する。
そしてその安定感ゆえに、製品の背面を強調しながらしっかり見せることができる。
パッケージとしては、シェルに台紙1枚+シール2枚。このシールはパッケージを留める役割はなく、販促用途として使われている。
シェルは開くとこんな形。わたしがこのパッケージをW型と呼ぶのを理解して頂けるかと思う。
逆勾配によるカンゴウは計7カ所。左右各2カ所計4カ所の留めかと思っていたが上下にも3カ所あり、しっかりとしたカンゴウ留めになっていた。
片側の側面だけにある凹凸。これはパッケージを開く時にしっかりしていたところがあった方が開き易いという補強なのか、それともセット時のガイドなのか。型の現場に聞いてみよう。分かった時点で追加で説明を入れたいと思う。
実は気になっていた点。販促目的で上端に貼られているシールの穴がついたままになっている。簡単に取れるようにはなっているのだが、意図的に残してあるように見える。このパッケージにかかわらず、最近ちょくちょく見かける仕様である。
例えば、スライドブリスターに使う台紙。弊社の場合、穴を残したままで納めることがほとんど。抜き工程の時に穴取をすると、抜きカスが散らばって抜きどころではなくなってしまう。そのため、後に別工程を入れて行うことになる。つまり、別に費用がかかるということになる。
納入先でのセット時に取ってもらえば、工程を増やすことなく流れで行うことができる。もちろん、簡単に取れるように半抜きしてある。お客様には費用を抑えて納めることができる。
ただ、今回のこのパッケージの場合、取ることもしていない(シェルの穴は取ってある)。しかし、個人的にはこれで良いと思う。見栄えを大きく害さず、パッケージの役割(収納や保護など)を損なわない部分は省略していいと思うのだ。これからはそうなっていくのではないだろうか。
初登場「W型シェルパッケージ」の解体はここまで!
この商品のキャッチコピーは「朝ぬって夜までつづいちゃう!」 この悲しいほど風通しと悪いわたしの足に、明朝にでも試してみよう。どんな変化が起きるのか。本当に楽しみだ。その感想はまたまた追記という形でご報告する。
7月14日(火)朝6時。今日も梅雨中のしとしと雨。まさにテスト日和。悲しいほど風通しと悪いわたしの足に、デオナチュレ・足指さらさらクリームを塗ってみる。果たして「朝ぬって夜までつづいちゃう!」を体感することはできるのか?初感はすっとする感じ。では、スタート。
7月14日(火)18時40分。夜と言うにはまだ早いかもしれないが、塗ってからすでに12時間が経っている。悲しいほど風通しの悪いこの足は、少し熱を帯び始めているような感じになってきている。
夜までとは何時までという定義が難しいが、わたしのこの足に関して言えば半日は快適に(何も気にせず)過ごせたことは事実である。明日も塗ってみよう。
7月15日(水)朝6時43分。直塗りテスト2日目。昨日同様、半日は快適に(何も気にせず)過ごせるだろうか。
さて、昨日のテストの後、感じたこと。風呂に入って、いつものとおり足指のマタを石鹸できれいにする。何十年続くルーティン作業である。その際、塗ったクリームが落としづらいような感じを持った。塗ってさらさら、洗い流しもさらさらだったらなおうれしいなぁ。
悲しいほど風通しの悪いこの足が、むずむずし始めた時に時計を見た。17時14分。6時43分のスタートからおおよそ10.5時間程度は、快適に(何も気にせず)過ごせた。昨日の結果を含めて考えると、わたしの足の場合は半日弱はその効果を感じることができたと言えよう。
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