第四十四回。EORA3Dを久しぶりに動かしてみた。無念! ブルートゥースのペアリングさえできなかった。

第四十四回。EORA3Dを久しぶりに動かしてみた。無念! ブルートゥースのペアリングさえできなかった。

先日、会社のサイトを通じて「EORA3D」のことでご質問を頂きました。
EORA3Dとはスマホに接続して使用するコンパクト3Dスキャナ機ですが、それを稼働させるアプリの入手方法でお困りということでした。

聞けば、購入はしたものの使うことがなく、いざ使用しようと思い立った時にはこの機械の製造販売元がすでに消滅しアプリの入手方法が分からなくなっているということでした。

わたしも購入当初は毎日のようにいじっていたのですが使用感がしっくりこず、いつの間にか使うことがなくなってしまいました。
そして最近は箱の中にしまったままで、製造販売元が消滅したことさえ知らなかったのです。
そのため情報は何もなく、お役に立てない旨を返信するのが精一杯でした。

このことがEORA3Dの存在を思い出させ、久しぶりに稼働させてみるかとなったのです。

EORA3Dとは。

約五年ほど前にクラウドファンディングサイト「KICK STARTER」で資金募集が始まりました。
このときのサイトがまだ残っていましたので、起業者の紹介文をそちらから引用します。
(拙訳ご容赦を)

こんにちは、私たちはeora 3Dです。

少し前までわたしたちは手頃な価格で高精度な3Dスキャナーを必要としており、他の人が作ってくれるのを待っていました。しかし待つことにも疲れたので、自分たちで作ってみることにしました。

私たちは、世界初の高精度3Dスキャナーを開発しました。日常の物理的な物体や表面をキャプチャして高品質の3Dモデルに変換することができます。そして、そのすべての作業をスマートフォーンで行うことができます。そんな道具を非常に手頃な価格でご提供することができます。

これこそが私たちが求めていた3Dスキャナーです。スマートでパワフルで美しい3Dスキャナーです。

私が購入したEORA3Dセット。ターンテーブル付きはすでになくなっていました

わたしがこの募集に気づいた時にはすでにターンテーブル付きのものは売り切れており、この本体のみのセットも確か最後の1台だったと思います。
そのくらい、世界の人々がこの発想に期待を持ったのでしょうね。

EoraStudioを稼働させる。

少なくとも一年以上、EORA3Dを起動させていませんでした。
もう、うんともすんとも言わないんじゃないかと危惧しながら、EORA3Dを起動。
C-3POのようにライトが光ります。

本当に久しぶりにEORA3Dを起動。とりあえず電源がONにはなった。

スキャンアプリ「EORA STUDIO」も起動し、とりあえずホッとしました。

ブルートゥースのペアリングができない。

以前の記憶で、この機器は「キャリブレーション」がやっかいだということは分かっていました。

この機種はキャリブレーションが難題。

キャリブレーションとは、セットされた環境に応じてスキャンを行うための設定を機器自ら補正する機能だとわたしは理解しています。
こんな黒玉模様のボードにむかってレーザー光を照射して、補正をかけます。

キャリブレーションボード

この作業が、メーカーが公開している動画のようにうまくいかなくて苦労した覚えがあります。

ブルートゥースでEORAとスマホを接続させる。

当たり前のことですが、キャリブレーションを行う前にEORAとスマホを接続させて機械として稼働させる必要があります。
今はまだアプリが稼働しただけですから。
それがブルートゥースによるペアリングです。

ペアリングオンのはずが・・。

さっそくペアリングしてキャリブレーションを終わらせてしまおうっと。

EORAとiphone7のペアリング

それが。
この「ペアリングできないよぉ~」マークがいつまで経っても消えません。

iphoneとブルートゥースがつながらないと調べて実行。

再起動、iOSのアップデートを実行しましたが、やはりこのマークは消えず。
再起動、電源の抜き差し、何度繰り返してもダメ。

ブルートゥースをペアリングさせるために、iOSバージョンアップもしてみましたが。

結局、ここでギブ。
ただiphoneに限らず、自宅環境ではアンドロイド機でもブルートゥースのペアリングが不安定な時もあるので、まだ可能性はあると考えて今日は終いにしました。

彼らが夢見た「 スマートでパワフルで美しい3Dスキャナー 」

これは、購入した当時にEORA3Dでスキャンしたわたしの手。
恥ずかしいほどシワシワのわたしの手の特徴を、本当によく再現して見せています。

EORAで3Dスキャンした手

手間がかかり、安定しているとも言えないこのEORA3D。
今では製造販売元も消滅。
しかし、彼らがやろうとしていた「スマートでパワフルで美しい3Dスキャナー」の片りんを見ることはできたのです。

また忘れた頃に稼働を試みます。