第二十八回。評価の割れる3Dスキャナ【SENSE 3D】 単体の実用は難しいかも。組み合わせて使うと楽しいよ。
- 2020.07.01
- update:2021.07.27
- 型作りを助けるグッズ
- 3Dスキャン
ひと頃、遊び倒した3Dスキャナー「SENSE3D]。さんまポスターを書くあたって、久しぶりに出してきた。あまりに久しぶりで、今でも売っているのだろうかとアマゾンで調べた。
だよな。もう5年以上、いやもっと前に出た初代だし。それにしても、評価の星は三つか。これをどう考えればよいのだろう?6割の使用者が満足していると考えるべきか、微妙と捉えられていると考えるべきか。分かりづらい。中途半端だ。ならば、遊び倒したわたしも一票を投じよう。
はっきり言うと、この機器単体では実用として使えない。ただ、これをベースに組み合わせていくと結構楽しい思いができる。
わたしは真っ当な人間だ。これだけは先に強く言っておく。
3Dスキャナーを購入するとなんでも取りたくなる。身近なモノから始まり、手や足という身体も取った。数字ではあらわすことのできない、生身の体のデーターはスキャンならではと痛感する。
より大きな部分を取ってみよう。男の体は上半身だけだが、知り合いにSENSE 3Dを使ってデーターを取らせてもらった。
では女性は・・。・・。マネキンを買ってスキャンしてみた。本当に真っ当である。で、粗い、ゴツゴツ。これでは使えないから、モデリングソフトに持って行く。まずは、スムージングをかけて表面の状態を整えた。裸では寒そうだから、下着も着せる。腹筋もつけよ。
よい機会だから、彼女にも結果にコミットしてもらった。
彼女の例は、SENSE 3Dとモデリングソフトの組合せ。作っている時は真っ当なわたしでさえ、イヒヒ的に楽しい。つぎは、3Dデーター同士の組合せ。これもめちゃ楽しいぞ。
自分の声を録音して聞くと違和感が半端ない。スキャンも同じ。ああ、年を取ったなぁ。心臓の悪い人にはスキャンは勧められない。SENSE 3Dで取った自身の上半身。やはり、粗い・ゴツゴツ。
何がそんなに悲しくて猫背になる? 家族のラインに入れてもらえないことか?
ここにArtec社の3Dスキャナー「Eva」で取った、やはり自身の顔データーがある。展示会に行った時に、ダメもとで頼んでみたら取ってくれたのだ。ああいう、全てがハイの状況下では言ったもん勝ちだなと実感する。皮膚はマネキン同様スムーズしてある。
Artec Eva
このストラクチャードライト3Dスキャナ は、中型オブジェクト(胸像や合金ホイール、オートバイのエキゾーストシステムなど)を素早く正確に、テクスチャ情報を付けてキャプチャするのに最適なスキャナです。正確に測定し、高い解像度で素早くスキャンします。
軽量で動作が素早く、幅広い用途でお使いになれるEvaは、ARTECのベストセラー製品で、ハンドヘルド3Dスキャナ市場で他の追随を許しません。安全なLED搭載スキャン技術を用いており、あらゆるオブジェクトをキャプチャすることができる万能ソリューションです。もちろん、黒い表面や光沢ある表面のあるオブジェクトでも問題ありません。
さすがEva。SENSE 3Dの8~10倍の精度がある。粗いSENSEに顔だけのEve。ならば、合体だ!
sense3Dの体にArtec Evaの顔をはめ込んでみる。いきなりシャープなつら構え。継ぎ目はあるが、合成自体はそう悪くない。
さきほどの悲しげな表情から一変、この嬉しそうな顔はなんだろう。ラインに入れてもらえたか。
このSENSE 3Dを当時5万円程度で購入したと思う。それなりの車が1台買える金額のArtec製のスキャナーと性能を比べること自体が間違いである。それでも、作業環境を試行錯誤しながらスキャンしていくと楽しめるベース程度は作れると思う。実際、楽しんじゃったし。
単体では星2、3ケでも、他のソフトや機器との組合せで4にでも5にでも化ける3Dスキャン機が、このSENSE 3Dだと思う。なので星3つ。おい、中途半端なままかい!
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