第二十二回。【パッケージ解体】コンプレッサーの構造図か?この台紙 、 「AirPress」メカ好きにはたまらん 。

第二十二回。【パッケージ解体】コンプレッサーの構造図か?この台紙 、 「AirPress」メカ好きにはたまらん 。

【パッケージ解体】シリーズ。初めてパッケージを製作する。どういうものを揃えて、どういう仕様にしたらよいか分からない。ならば、パッケージの先人のまねをしてみることを勧める。もちろん、まねて良いこと悪いことは存在する。しかし、先人がこのパッケージをどういう意図で設計し作製したのかを理解することはとても有意義なことだと思う。そんな気持ちをこめて始めたこの【パッケージ解体】シリーズ。

人には琴線にふれるものがある。わたしのそのひとつは、工業製品である。メカニズムにたたずまい。自然界のそれと別に人為的に考えられ、鍛錬されたその「美」にこころ動かされてしまう。

使う頻度のとても低い腕時計、弾かない楽器、乗らない自転車。中古で購入し、可能なものはバラして整備する。そして置く。そこで満足にいたる。自宅屋内にこのようなものがゴロゴロする。

トンボ製「AirPress」この台紙。まさに琴線にふれてしまった。

・トンボ「AirPress」

「エアプレス」は、デスク外で確実に筆記、携帯することを想定したボールペンで2008年に発売しました。特長はノックする力で空気を圧縮してボールペンリフィル (中芯)内の気圧を高めインクの出を加速するメカニズムを搭載している点です。
リフィル内を加圧することで、■メモや速記などのスピーディーな筆記でインクがカスレにくい、■上向き筆記ができる。一般のボールペンは上向きに筆記すると、ペン先から空気が混入し、インクの逆流を起こし、カスレや途切れの原因になっていましたが、エアプレスは加圧機構になりそれらを解消しています、■湿った紙に筆記することができる(インクが途切れない)、以上の筆記特性があります。
そのためスポーツのスコアつけ等、デスク外のアクティブな場面で優れた特長を発揮します。なお、(ノックをしていない)携帯時は加圧されませんので、扱いは一般のボールペンと同様です。

パッケージを分解することをしていると、台紙の大事さを痛感する。形状、デザイン、キャッチ。このパッケージ頂点部のひっかけ穴。台紙がその役目を担っている。トンボの目のように思えてしまうのは自分だけだろうか。トンボでトンボか。これだけで、この製品を手にとってしまった。

台紙の一部をひっかけ穴として使い、それがトンボの目のように見えてしまった。

そして台紙のキャッチ「加圧筆記がフィールを広げる」。加圧ってなに?裏面にひっくり返す。

台紙に構造図。メカ好きにたまりません。

コンプレッサーの構造図かぁ??メカ好きはここでダウン。こんな単純な人間はほかにいないだろうが、ここまで前面に押し出している以上、狙われていたと言っていても過言ではない。加えてこの文句 「湿った紙によるストレス・トギレを解消」。本当に濡れた紙に書くことができるのか?

まさに、この台紙にやられて買ってきてしまった。さっそく開封。

AirPressパッケージ。破らないと取れないくらいしっかりはまっている。

裏面はシール1カ所どめ。しかし、このシールがなくても取れん。これは外れん。パッケージの全体像をきれいに画像に撮りたったかったが、ムリそう。

差し込みベロの受け側の形状に切れ込みがあって、外れづらい形状になっている。「商品を出されない」というパッケージ観点では大OK。まさか、時間をかけてまで出そうとする輩はいまい。

差し込みベロ、切れ込みが多い。セットは大変かも。台紙に印刷されたラインはセットがしやすいようにするための目安?

やはり破いたものは載せたくないので、ピンセットをつかってきれいに外す。差し込みベロ、切れ込みがこれだけある。この形状の設計と共に、セット現場での苦労を想像してしまう。台紙の白線はセット時に、ペンの位置の目安にするのだろう。そんな些細なことがセットを楽にしてくれる。

AirPressパッケージの成形部分。一般的な成形品でした。

真空成形品部分は、シンプルな凸型成形。しかし、円柱を水平に半分に割ったようなこの形状は前後の先端部分にしわが出やすく、見た目よりも厄介な成形。プラグを使用して取る場合が多い。

正直、今回のトンボ鉛筆製「AirPress」は台紙に魅了されたが、それは成形品がしっかり作られているからこそ。これでしわがボウボウだったら、個人的にはドン引き。

文具売り場

このブログで取り上げる見本には「文房具」が多い。それだけ魅力的だとも言える。日進月歩、商品自体もそうだし、それをサポートするパッケージもそう。

こんな激戦地の売り場で戦わなくてはいけないのだから、企業努力も半端ない。今回のAirPressだってそう。ひとつ数百円、こんな小さな工業製品の中にこれだけのメカを埋めこもうとする。

では、「本当に濡れた紙に書くことができるのか?」

ギョッ。試してみてわかったのだが、濡れた紙に普通のボールペンで文字を書くことはできた。それは、他社製のペンでもできた。マズっ。

申し訳ない!これは自分の誤りだった。AirPressの台紙を読んでも「業界初!!書くことができる」とは説明していない。‵カスレ・トギレ’を解消と書いてある。そうなのか、元々ボールペンで濡れた紙に文字を書くことはできるんだ。

先攻は他社製ボールペン。後攻がAirPress。文字の鮮明さに注目してほしい。